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iPhoneのデータ消去ができないときの対処法|止まる場所別に原因を切り分ける6パターンと最後の手段

iPhoneのデータ消去ができないときの対処法|止まる場所別に原因を切り分ける6パターンと最後の手段|fab mobile

売る前に初期化しようとしたら「すべてのコンテンツと設定を消去」が押せない。Apple Accountのパスワードを求められて先に進めない。消去を始めたのにリンゴマークのまま動かない。iPhoneのデータ消去ができないときの症状はさまざまですが、原因は「どの画面で止まったか」でほぼ絞り込めます。ここでは止まる場所を6つのパターンに分け、それぞれの原因と手元で試せる対処、そしてどうしても消せないときの最後の手段を順番に整理します。

「データ消去ができない」はどの画面で止まったかで原因が決まる

iPhoneのデータ消去は、設定アプリの「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」から始めます。この流れのどこで止まるかによって、確認すべき場所が変わります。まず自分の症状を下の表で探してください。

止まる場所・症状 主な原因 見る場所
消去のボタンが灰色で押せない スクリーンタイムの制限、または構成プロファイル・MDM(会社や学校の管理) パターン1
Apple Accountのパスワードやスクリーンタイム・パスコードが分からない 認証情報の失念 パターン2
「iPhoneを探す」がオフにできない・読み込みが終わらない 通信が途切れている、Appleのサーバー側の遅延 パターン3
消去が始まった後、リンゴマークや進行バーのまま動かない 処理待ち、バッテリー切れ、システムの不調 パターン4
画面が割れて操作できない・電源が入らない 本体側の故障 パターン5
消去は終わったのに「前の持ち主のApple Account」を求められる アクティベーションロックが残っている パターン6

消去手順そのものや、写真だけ消したい・遠隔で消したいといった目的別の操作は、iPhoneの消去方法を目的別に解説した記事にまとめています。本記事は「手順どおりに進めても止まる」場合に絞ります。

パターン1|消去ボタンが灰色で押せないときはスクリーンタイムと管理プロファイルを疑う

「すべてのコンテンツと設定を消去」が薄い灰色になってタップできない場合、iPhoneが壊れているわけではありません。多くは次の2つのどちらかです。

スクリーンタイムの制限。「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」を開き、「アカウントの変更」や「パスコードの変更」が「許可しない」になっていないか確認してください。家族の子ども用に設定した制限が残っていると、消去やサインアウトの項目が押せなくなります。「許可」に戻すか、「コンテンツとプライバシーの制限」自体をオフにすると項目が有効になります。

構成プロファイル・MDMによる管理。会社や学校から支給された端末、あるいは中古で入手した法人流れの端末は、管理者が消去やサインアウトを禁止していることがあります。「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」にプロファイルが入っていないか、設定アプリの最上部に「このiPhoneは〜によって監視および管理されています」と表示されていないかを見てください。この場合は利用者側で解除できないため、管理者に「監視の解除」または「管理からの除外」を依頼するのが正しい手順です。

注意

MDMの管理が残ったまま消去やリカバリモードでの復元を行っても、初期設定の途中で再び管理画面が出て先に進めません。中古で買った端末がこの状態なら、購入先に連絡するのが先です。

パターン2|Apple Accountのパスワードやスクリーンタイム・パスコードが分からない

消去の最終段階では「iPhoneを探す」をオフにするためにApple Accountのパスワードを求められます。これは盗まれたiPhoneを他人が初期化して使えないようにする仕組みなので、省略する裏道はありません。分からない場合は先にパスワードを再設定します。

  • そのiPhone自体でサインインできているなら「設定」→自分の名前→「サインインとセキュリティ」→「パスワードの変更」から、画面ロックのパスコードを使って新しいパスワードを設定できます。
  • 別の端末やパソコンからは iforgot.apple.com で再設定します。信頼できる電話番号に届く確認コードが必要です。

スクリーンタイム・パスコードを忘れた場合は、パスコード入力画面の「パスコードをお忘れですか?」をタップし、スクリーンタイムを設定したときに登録したApple Accountで認証すると再設定できます。登録していなかった場合は、後述するリカバリモードでの初期化が現実的な選択になります。

パターン3|「iPhoneを探す」がオフにならない・読み込みが終わらない

パスワードは合っているのに「iPhoneを探す」のオフが完了せず、くるくる回ったまま、あるいは「サーバーに接続できません」と出る症状です。原因はほとんどが通信です。「探す」のオフはAppleのサーバーと通信して端末の紐づけを外す処理なので、電波の弱いモバイル回線や、ログイン画面付きの公共Wi-Fiではよく失敗します。

  • 自宅など安定したWi-Fiにつなぎ直し、機内モードのオン・オフで通信をリセットする
  • 「設定」→「一般」→「日付と時刻」が「自動設定」になっているか確認する(時刻がずれていると認証に失敗することがあります)
  • Appleのシステム状況ページで「探す」や「Apple Account」に障害が出ていないか見る
  • それでも進まなければ、一度再起動してから「設定」→自分の名前→一番下の「サインアウト」を先に行い、その後に消去する

どうしても通信環境が用意できないときは、次のパターン4・5で紹介するパソコン経由の消去でも本体のデータ自体は消えます。ただしその方法では「探す」の紐づけは外れないため、消した後にパターン6の作業が必ず必要になります。

パターン4|消去が始まったのにリンゴマークのまま進まない

消去をタップした後、Appleのロゴと進行バーが出たまま長時間変わらない場合、まずは待つのが基本です。消去自体は暗号鍵を破棄する方式なので本来は数分で終わりますが、iOSの再構成や空き容量の処理で時間がかかることがあります。充電ケーブルをつないだまま、少なくとも30分ほど様子を見てください。

それでも動かない、あるいは途中で電源が落ちてリンゴマークの点滅を繰り返すなら、強制再起動を試します。iPhone 8以降とiPhone SE(第2・第3世代)は、音量を上げるボタンを押してすぐ離し、音量を下げるボタンを押してすぐ離し、最後にサイドボタンをリンゴマークが出るまで押し続けます。

強制再起動でも起動画面から抜けられないときは、パソコンにつないでリカバリモードから「復元」を実行します。Macは Finder、Windowsは「Apple Devices」アプリ(または iTunes)を使います。先ほどのボタン操作を、リンゴマークが出ても離さずにリカバリモードの画面(パソコンとケーブルのイラスト)が出るまで続け、パソコン側で「復元」を選ぶと、iOSを入れ直しつつ中身を全消去できます。

ここがポイント

リカバリモードの復元は、画面ロックのパスコードが分からなくても、パソコンを「信頼」していなくても実行できます。「設定から消せない」ほぼ全ての状況で使える最後の手段です。ただしバックアップがなければデータは戻せません。消去の種類ごとに戻せる・戻せないの線引きは、iPhoneのデータ消去は復元できるかを整理した記事で確認してください。

パターン5|画面が割れて操作できない・電源が入らないiPhoneを消去する

タッチが効かない、表示が真っ暗、電源が入らない。本体を操作できないときの消去は、本体以外から行います。

「探す」が有効なら遠隔で消去する。別のiPhoneやiPadの「探す」アプリ、またはパソコンの iCloud.com から対象の端末を選び「このデバイスを消去」を実行します。端末がオフラインでも消去の指示は予約され、次に電源が入って通信した時点で実行されます。

「探す」が無効ならリカバリモードで復元する。画面が割れていてもボタンが反応し、パソコンが端末を認識すれば、パターン4と同じ手順で全消去できます。電源がまったく入らない端末は、充電器やケーブル側の問題で「入らないように見える」ケースも多いので、iPhoneの電源が入らない時の対処法を先に一通り試してください。それでも起動しなければ、基板ごと物理的に処分するか、データ消去証明を出す業者に依頼する形になります。

パターン6|消去したのに「前の持ち主のApple Account」を求められる

消去は終わってこんにちは画面になったのに、初期設定の途中で以前のApple Accountのパスワードを求められる状態は、アクティベーションロックが残っています。パターン3〜5のようにパソコンや遠隔で消去した場合、本体のデータは消えても「探す」による所有者の紐づけは残るためです。

解除は所有者がAppleのサーバー側から行います。iCloud.com の「探す」で該当端末を開き、消去済みの端末に表示される「アカウントから削除」を選ぶ、または「設定」→自分の名前→端末一覧から該当のiPhoneを取り除くと、その場で解除されます。これは元の持ち主本人にしかできません。中古で買った端末がこの状態なら販売者に連絡し、購入証明がある自分の端末で元のアカウントに入れない場合は、Appleのサポートにアクティベーションロック解除の相談ができます。

この仕組みの詳細はApple公式のアクティベーションロックについての説明にまとまっています。

fab mobileの検品現場から|消去できないまま手放すとどうなるか

当店に届く買取・下取りの端末で一定数あるのが、「初期化したつもり」でアクティベーションロックが残っている端末です。外見は新品同様でも、この状態の端末は当店側で解除する手段が一切なく、販売も再利用もできません。お客様に連絡して遠隔で「アカウントから削除」をお願いし、連絡がつかない場合は返送や査定の取り消しになります。

もう1つ多いのが、MDMの管理が残った法人払い下げ端末です。これも利用者側で解除できないため、仕入れの段階で検品に引っかかれば取り扱いません。逆に言えば、売る側が消去を完了させて「探す」の紐づけまで外しておけば、査定で減額される理由がひとつ減ります。消去を含む売却前の作業全体の順番は、iPhoneを売る前にやることをまとめた記事を参考にしてください。

よくある質問

Q. Apple Storeに持ち込めば消去してもらえますか?
本体の消去(初期化)作業自体は相談できますが、Apple Accountのパスワードが分からない状態のアクティベーションロックを店頭で外すことはできません。本人確認と購入証明をもとにサポート窓口で手続きする流れになります。

Q. 消去できないiPhoneは売れますか?
アクティベーションロックやMDMが残った端末は、正規の買取店ではほぼ買取不可か、部品取り扱いの大幅な減額になります。先に本記事のパターン6までを済ませてから査定に出すのが確実です。

まとめ

  • データ消去ができないときは「どの画面で止まったか」で原因を切り分ける。ボタンが灰色ならスクリーンタイムかMDM、パスワード入力で止まるなら先に再設定する。
  • 「iPhoneを探す」のオフが終わらない原因はほぼ通信。安定したWi-Fiと正しい時刻設定で再試行する。
  • 設定アプリから消せない状況は、パソコンのリカバリモードから「復元」すればほぼ全て消去できる。画面割れや電源が入らない端末は遠隔消去の予約も使う。
  • パソコンや遠隔で消した端末はアクティベーションロックが残るため、iCloud.com の「アカウントから削除」まで行って初めて完了。
  • ロックやMDMが残ったまま手放すと買取不可や返送になる。消去の完了を確認してから査定に出す。

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